ミネルバ・ボックスのお手入れについて
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お客様から日頃、様々なお問い合わせを受ける中で、一部製品の内装・外装に使用されている【ミネルバ・ボックス】のメンテナンスは、どの様にすれば良いか? という内容をよく受け付けます。
その回答として私共は
『特にレザークリーム等は塗らず、自身の掌から出る油分を革に馴染ませ、日々乾拭きをするだけで問題ございません。』
とお答えしております。
普段通り、特に意識せずに使用することで、革の表面に積み重なっていく傷・シミ・アタリ等を自身の【 味 】として認識していただき、楽しんでもらいたいからです。
実際、ミネルバ・ボックスはイタリアの伝統的な製法によって大量のオイルを加脂されており、特に特別なことをせずとも自然とエイジングする革です。
人によって掌の油分量・成分は異なるとは言われておりますが、日頃から加わる掌の油分を考えれば、特にレザークリームは不要な場合が殆どで、付着した油分を全体へ広げるように乾拭きを行うだけで問題ありません。
しかし、それでもお手入れをしたい!と考えられるお客様も多くいらっしゃるかと思います。
今回は、その場合のお手入れ方法を簡単ですがご紹介致します。
使用するのはGANZOのコンディショニングクリームです。
このクリームは牛革全般に使用できるクリームで、特にカーフやヌメ革等、デリケートな革に適した成分配合になっており、扱いやすいクリームです。
これを使用されて間もないミネルバ・ボックスへ塗布します。
コツとしては、この時点ではあまり力を加えず均一にクリームをのばすことを心がけてください。
それでも革の個体差により、クリームを吸い込む箇所と吸い込まない箇所がありますが、塗ってしまった以上は後には引けません。
恐れずに、均一にのばし続けてください。
少しすると徐々に乾いてくるので、ここから摩擦で少し指が温かくなるぐらいの力とスピードを加え、磨き続けます。
色が全体的に濃くなり、シボが潰れてカード段のアタリがくっきりと浮き出てきました。
使用方法にもよりますが、この状態になるには通常2~3か月以上はかかります。
角度を変えて、新品と比較してみると一目瞭然です。
あとは、この方法でお手入れを任意の期間・タイミングで続けていきます。
【番外編】
こちらでは、既に約3~4年使用されているミネルバ・ボックスのお手入れ方法をご紹介致します。
既に味わいのあるエイジングをしておりますが、若干のくもりが見られ、マットな状態になっています。
この状態から艶を出す際に、一般的にはNGとされているあるものを使用します。
それは 【 水 】 です。
抵抗があるかもしれませんが、1~2滴の水滴を垂らします。
先程と同じ要領で手早く全体にのばし、磨きます。
全体に水分が入り、更にマットの状態になりますが、これも先程の要領で乾いてきたら摩擦で少し指が温かくなるぐらいの力とスピードを加え、磨き続けます。
少々わかり難いのですが、透明感のある自然な艶になりました。
これは勝手な自己解釈ですが、長年の使用により構築されたあらゆる油分による被膜が汚れでくもり、それを少量の水分で磨くことで汚れを落とし、油膜が磨かれた状態かと思われます。
意外と知られてはいませんが、一部のレザークリームは殆ど水分で出来ているものも存在しており、革にとっては少量の水分が必要な場合があるのです。
このように、お手入れの方法は様々で、正解はありません。
もし意図的に何か手を加えたとしても、どのように手を加えるかは人それぞれですので、結果的にその人自身の 【 味 】 と言えるのかもしれません。
価値観は人それぞれ、ご自身のスタイルに合ったご利用方法、お手入れを納得の行くまで試してみて下さい。
今回使用したお財布は以下になります。
ミネルバナチュラル
11,880円(税込み)
こちらもぜひご覧ください。
GANZO本店
東京都渋谷区神宮前5-2-7
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